●総括

(岡村)

 現役学生からの話を含め、本日のフォーラムの総括をしていただきたい。

(村橋)

 フォーラムを通して頭に浮かんだ2つのことに触れて、総括としたい。

 1つは冒頭に平峯さんから指摘された「これまでの考え方や道筋を踏襲するのではなく、新しい視点と取り組み方」が我々に課せられている課題であり、年長者が若い人たちに手を差し伸べる。若い人たちは、それを超えるものを生み出してほしい。なぜかと言えば、我々は先代から国土や地域を受け継ぎ 、生活し、活動し、自らの立場を強くしながらも、国土、都市、地域を次の世代に引き渡していく。つまり長い時間軸としての見方が大事であり、社会資本整備において は、このような長い時間軸に基づく仕組み、システムを考えいくことが必要だということだ。

 2つ目は一極集中がさらに進んでいる。関西系企業の多くの本社が東京に行ってしまった。物事を考え行動するという、関西のブレーンになる人が少なくなったことが危惧される。40年前の 大阪万博当時は、それまでやれなかったこと、国からだめだと言われたことを含め、大阪では様々なことを仕掛け、かつ実現させた。の公共団体はいろんなことを仕掛けた。立体道路はその一つだが、それは技術者や仕組みを支えた人たちの創意と知恵でつくり、その後にその手法が当たり前のことになった。

 今回のフォーラムのように、街づくりに関し幅広い視野からの様々な事柄について、総合的に議論する場をつくり、提言し行動していくこと、これが次の展開への宿題ではないかと思う。


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