2001NPO法人地域デザイン研究会フォーラム資料(2001.2.3)

セクション7「動く」


キーワード
  • TDM
  • 公共交通
  • 駐車場
  • 道路(車)
  • 徒歩・自転車
  • バリアフリー
「動く」のエッセンス
  • 車の使い方を考え直し、自動車に頼らずに暮らせるまちにする
  • 乗り換えが不便な駅、使いにくい公共交通を改善し、充実させる必要がある
  • 快適にゆったり歩ける街が少ない
  • 誰もが快適に生活できる、ユニバーサルデザインのまちにするために気配りが必要

地域ニーズ(アンケートからのご意見)

TDM

車を規制し、歩行者専用道路(自転車含む)を設置する(裏道)

通勤に便利な交通網

歩いて暮らせる街にする

自動車に頼らないで暮らせるまち。快適に歩くこと(人間の基本的行動)ができるまち。誰でもが使いやすい公共交通機関があること。

欧米先進国で試みられているような車の進入を禁止するエリアを拡大する必要がある。

道路・広場/駅改札と直結した駅前の駐輪場整備

最近の樟葉駅前の広場が急速に猥雑になった。せっかくの空間を駐車スペースにしてしまって息がつまりそう。小さな乱開発だ、何とかして欲しい。

私鉄など交通機関の都合で長く歩かせたりしない<遠い乗り換え>の排除を促すしくみ

公共交通

大阪市の街は24区もあるのに市域は狭く、自転車へどこへでも行けるし、市バス、地下鉄、私鉄など公共交通網が充実している。

車無しでも便利な社会、交通体系の確立

公共の交通機関を充実して欲しいと思います。

交通機関の料金が安いこと

駐車場

駐車場の賃料を下げてほしい

車が多いのに駐車場が少ない

道路

通過交通がないまち

道が狭く、一方通行や行き止まりが多い。

歩道と車道の分離

徒歩・自転車

通学路の歩道拡幅

歩道に自転車を走らせない

車や自転車などに追い立てられずゆったりと歩ける街。

バリアフリー

歩道の段差や道に看板や自転車が出てる場合が多い。

歩道設置

高齢者のために信号間隔の短縮

公共施設のエレベーターの設置

歩道など段差の解消が課題。安心して散歩できる環境ではない

各駅にエレベーター&エスカレーターを設置する。

介護サービスが豊富にあり、移動等が楽なような、ユニバーサルデザインによる道路や交通手段等があるまちづくりの推進

ノーマライゼーション(通常化)が求められるため、まちが特に誰にとってということよりも全ての人を対象とした考えの方が良い。その中で多様な人々に気配りをする。

20世紀の都市計画思想

ブキャナンレポート「都市と自動車交通」(1963)

車社会を前提とし、車と共存した都市の建設

E・ハワード「田園都市論」(1898)

 都市を統一体としてイメージし、造形的な提案(ユートピア的な提案)

ペリー「近隣住区論」(1929)

 コミュニティの概念を導入し、小学校区単位を住区とし、日常生活が安全、快適、便利になるよう道路や施設を配置

ル・コルビジェ「輝く都市」(1930)

 高架高速自動車道路と超高層建築で、急速な工業化社会に対応した未来都市を建設

J・ジェイコブス「アメリカ大都市の死と生」(1961)

 住むこと、生活することが先にあって、都市の形態はその生活をよりよきものにするために形作られなければならない(車社会との関係は不明)

都市が多様性を持つための4条件

宇沢弘文「自動車の社会的費用」(1974)

車社会への警告

 本来、自動車の所有者が負担しなければならない費用が、他に転化され、社会全体としてどれだけ被害をこうむっているか

@ 道路の建設・維持、交通安全施設の設備費だけでは、不十分。

 自動車が通るようになって、これまでのように街路を安全に使うことができなくなってしまうことによって発生する被害額

A 動車事故にともなう生命、健康の喪失に関する費用

 自動車事故が可能な限り抑えられるような道路構造をつくるためにどれだけ費用がかかるかにより推測すべき

B 自動車通行によってひき起こされる公害、環境破壊、自然環境の破壊


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