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旅先は「路面電車のある街」  金田徳蔵

 潮騒79号(2006年7月)から「私のスケッチ帖」のコーナーに「路面電車のある街」を掲載させて頂きましたのは、私の職場である堺市の阪堺線がその存廃問題となり、仕事としてかかわりましたのと、本会の課題としての都市と交通問題を、長年絵を描いてきた立場から『路面電車のある街』をとらえてみようと引き受けました。

 近畿地方など近くが終わり、段々と遠くの都市に行く必要となり、夜行バスや青春18切符を利用し、また、現地シンポジウムに合わせて先に行って合流し、後で残ってスケッチを行いましたが、九州と北海道が残りました。九州は退職記念の一つとして妻と旅を企画し、3市を回り、北海道はホテルとセットの早割り切符を利用して、札幌、函館を別々に往復しました。

 全国の路面電車を見てみると、その造られた時代の歴史がそのまま残っています。馬車鉄道の時代の軌間がそのままであったりします。また車輌は、廃線になった軌道の車輌がそのままの姿で現存する路面を走っていたりします。

 一方では、ヨーロッパ型の低床車輌(LRV)が富山や広島だけでなく、ほとんどの都市で導入されつつあることに気付かされました。

 軌道法でない鉄道の東急・世田谷線や江ノ電を含めたのは、一部道路上を道路信号で動く区間があり、地域交通として路面電車と同じ働きをしているので対象としました。

 この潮騒100号で一応全国を回ったことになるのですが、今後どうするか思案中です。


堺市「綾ノ町」電停

 潮騒企画「私のスケッチ帖」に掲載中の金田徳蔵氏による「路面電車のある街」が、今号創刊100号の紙面『豊橋市新川交差点』で19回の連載となりました。第1回目「堺市綾ノ町電停」から今回までに掲載した19作品を掲載します。

私のスケッチ帖(19)金田徳蔵
「路面電車のある街」]\ 豊橋市 新川交差点

 江戸時代に東海道五十三次の宿場町であった豊橋は、愛知県第2の都市であり、日本のほぼ中央という地の利から、自動車を始めとする海外メーカー品の輸入基地でもある。
 豊橋駅には、JR東海道新幹線、東海道線、飯田線、名鉄名古屋本線、豊橋鉄道渥美線やバス路線が集まり、東三河地方の交通の結節点となっている。その交通機関の1つに豊橋鉄道の東田本線(路面電車)がある。この駅前大通りには、彫刻が数多く置かれ、文化的な雰囲気をかもし出している。
 路面電車がカーブする新川交差点は、彫刻の後ろを新型の低床車輌が通っていく。道路のマンホールの蓋にも路面電車が描かれ、市民も路面電車を都市のシンボルと認識している。

 


松山市道後温泉駅前


鹿児島市武之橋

熊本市熊本城平御櫓

広島市「広電 西広島」電停

東京都大塚駅前

大津市「三井寺」駅

岡山市「中納言」電停

福井市福井駅前

高岡市駅前商店街「えびすろーど」

長崎市出島

藤沢市江ノ島電鉄「江ノ島」

京都市「太秦広隆寺」

東京都東急世田谷線「若林踏切」

札幌市電「資生館小学校前」電停

函館市電「湯の川温泉」電停

富山市「奥田中学校前」電停

高知市「桟橋通5 丁目」
 

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