REPORT
河南町「地域公共交通調査・研究パートナーシップ事業」
~H26年度事業がスタート
河南町における地域公共交通調査・研究パートナーシップ事業は、平成25年度に4回にわたる河南町地域公共交通検討会議の議論を経て、「地域公共交通基本計画案」が策定された。今年度は公報や「報告会」で住民に示され、それについてのアンケート調査が行われた。
■河南町地域公共交通報告会
報告会は5月18日、かなんぴあ2階の大会議室で行われた。出席したのは、河南町長、検討会議委員7名、来場者79名。
最初に武田河南町長の挨拶があり、その中で、「日本創成会議人口減少問題検討分科会(座長:増田寛也)」が発表した報告書によると、2040年には消滅可能性のある自治体に河南町が入っている。我々はそうはさせない。皆さんと一緒にがんばりましょう」と語ったのが印象的だった。続いて平峯検討会議会長から挨拶があり、担当からの「地域公共交通基本計画案」の説明に入った。
<地域公共交通基本計画案の説明>
次の4つの取り組みに分けて考えていること。
○(幹線系)路線バスを改善強化するための取り組み
▼(住民)意識改革―路線バスを利用する。▼(行政)PR、路線図、時刻表など配布。▼(事業者)利用者ニーズに合ったダイヤの設定など。
○(支線系)現在の福祉バス(やまなみバス)を有効活用(再編)するための取り組み
▼現在2台で5ルートを走っているやまなみバスを、北部ルート、南部ルートの2ルートに再編し有料化する。
○(デマンド系)上記2つのサービスから、遠い地域について
▼福祉バスタクシー、デマンド運行、▼自家用車有償運行、などの導入検討<(統合システム)効率的なバス交通システムを構築するための取り組み>▼路線バスと循環バスの乗り継ぎを便利にする。
<会場からの主な意見>
〇金剛バスの空いている時間帯に多く走らせてほしい。(通勤、中学の朝練など)
〇ルートの問題(中地区等)
〇現在やまなみバスに依存しているが、なくなればどうなるか(平石地区小学生の帰宅、馬谷、芹生谷、寛弘寺、中、神山、白木、青崩など)
〇さくら坂、団地内にスーパーを誘致してほしい。
〇大阪市からの帰宅のため、富田林駅からのバス時間帯を午後9時台まで伸ばしてほしい。など
(平峯会長):河南町のまちづくり、人が集まれる拠点、施設づくりと併せて考える必要がある。残された時間は少ない、住民と行政双方向で取り組む必要がある。
循環バス計画について
循環バスがいかないところについて
デマンド型交通は?■アンケート調査結果
<回収率>
配布数は河南町の全所帯を対象に5,204部配布されたが、回収率は、所帯数で29.3%、15歳以上の家族回答欄に記入された回答者数で20.4%と、大変低い結果となった。熱心に取り組んでいる大宝区域、さくら坂鈴美台区域でも回答者数で、それぞれ25.2%、21.2%だった。
<主な集計結果>
〇やまなみバスの再編案(循環バス)について
「提案された北部南部ルートはいいが、サービスが行かない他地域も考えてほしい」という意見。
〇平石、青崩、持尾、上河内、下河内など循環バスが行かないところについては、デマンド型交通が必要という意見。
■第5回河南町地域公共交通検討会議
第5回検討会議は7月2日、河南町役場で行われた。アンケート結果の報告から、回収率の低さが問題となり、住民の関心は今ひとつ。このままでは循環バスを走らせても利用者は少ないのではないか、住民が自分たちの交通として主体的に取り組むのかどうか、今後の対応について、町行政を中心に検討することとなった。