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泉北鉄道に特急電車が走る

前田秋夫


泉北ライナー(南海1100系)

列車種別と停車駅

泉北ニュータウンの将来人口と高齢化率の予測
(堺市資料より)
  平成27年12月5日午前6時50分、泉北高速鉄道初の特急電車「泉北ライナー」が164人(定員245人)のお客様を乗せて、和泉中央駅を出発した。この特急は、「泉北・トリヴェール和泉の両ニュータウンと大阪市内を速く、快適に」を目的に導入したものである。

●速く、快適に

  特急の導入により、難波~和泉中央は最速29分となり、30分をきるとともに、これまでの区間急行より約4分の時間短縮となった。この特急は全車指定で、510円の特急座席指定料金は必要であるが、ゆっくり座って乗車できる。

●停車駅

  泉北・トリヴェール和泉の両ニュータウンをダイレクトにつなぐというコンセプトに基づき、深井駅、堺東駅を通過することとした。

●乗車率

  12月5日(土)朝上り2本平均  約50%  夕下り5本平均  約21%

  12月7日(月)朝上り2本平均  約40%  夕下り5本平均  約22%

  当初の目標には、もう一歩という状態であるが、今後もお客様に認知され利用されるよう、各種取り組みを実施していく予定である。

●特急導入の背景

  泉北ニュータウンの人口は、この20年間で20%強減少し、高齢化率は5%から33%に増加している。この影響もあり、泉北高速鉄道の泉北ニュータウンの利用者は20年間で37%減少している。堺市によると、今後20年で人口は30%強減少し、高齢化率は44%に増加すると予測されている。

  鉄道事業の安定的な、継続を維持するためには、筋肉質な運営体制を突き詰めることが重要であるとともに、泉北ニュータウンを魅力的なまちにすることが重要である。泉北ニュータウンに関わる各組織が色々な取り組みを検討し、少しずつ具体化されている。

●泉北の魅力づくりに

  鉄道事業者のできることの一つとして、「速く・快適な鉄道づくり」がある。今回の特急「泉北ライナー」の導入は、長い目で見れば、泉北の魅力づくりに寄与すると考えている。


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