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読者の声

■小銭は天下の回り物

 財布が重い。大枚で重いのでなく小銭が膨れ上がって重たいのだ。帰宅後、小銭を空き缶に入れることがいつの間にか常態化していった。小銭で満杯の缶・瓶類の山が、今風に例えれば私の「たんす貯金」。所属するNPO団体の運営が資金的に厳しいということで、役に立つならと先日、10円玉1,000枚を寄付させていただいた。

  

 貯めた小銭のうち5百円玉と百円玉は使いやすさから既に底をつき、5円玉と1円玉も買い物の端数払いに活用、残る小銭の大半は10円玉が占める。出番待ちの彼らの送り出し方を考えていた矢先、餃子10個入りの空きパックに目が止まった。写真左が餃子入り状態、写真中央が空き状態、そして写真右が10円玉入り状態。何と餃子1個サイズの舟に50枚がぴたりと収まることを発見した。10個入りパック2つで10円玉1,000枚、1万円の贈答品風に変身したのである。

 私は寄付行為にあまり抵抗感がない。一方で、寄付金をためらう人の気持ちも分かる。「適当な現金を持ち合わせていない」とか、「使われ方のイメージがわかない」など、寄付行動を躊躇(ちゅうしょ)させるハードルは各人各様である。寄付へのハードルを下げるとか、形を変えてトライしてみてはどうだろうか。

 ドイツの慈善団体が導入し効果を上げているのが、クレジットカードと組み合わせた電子ポスター「ソーシャルスワイプ」。ポスター中央に溝があり、カードを溝に沿って1回スワイプすると、映像上でパンが1切れパラッと切られる。お金の行方がイメージしやすく、爽快感もあってモチベーションも増す。利用明細にも表記されるという。遊び感覚、ゲーム感覚のアイデアが、時として大切なきっかけとなる。(シオマネキ)


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