MEMBER'S SQUARE

読者の声

■思えば長きを来たもんだ

~寄付文化の開花を!~

 地域デザイン研究会がNPO法人になったのは2000年11月。今から16年前である。私は1985年ごろ、その前身の任意団体に職場の上司に誘われるかたちで参加した。毎年のように、土木学会の共同研究や調査研究委員会として認定された研究や、独自の研究分科会を中心に活動してきた。その任意団体まで遡ると、27年の歴史と実績がある研究会である。

 この会の運営は、会員の年会費で大方が賄われている。世間によくある決まったスポンサーが背後にある会ではない。しかし、百人超いた会員が半減したことが運営を難しくしている。会員の高齢化も結構進んだが、都市・地域への熱い眼差し、おもしろいことへの探究心、好奇心をもった会員約20人を中心に回っている。他の会員は会報である潮騒の購読を続けてくれている。

 運営が難しくなった会ではあるが、会員アンケートで「存在価値有り」という意見を多数いただいたことから、当面5年間を目標に存続することになった。そこで問題となるのが、不足する運営費をどうするかだ。

 寄付白書によると日本の個人寄付の年額は7,400億円、アメリカの27.4兆円の3%、イギリスの1.8兆円の半分以下。145カ国の中で102位と超低空飛行だ。この原因は「文化の違い」や「税制の違い」と言われてきた。しかし、阪神大震災―「ボランティア元年」、東日本大震災―「寄付元年」を経て、着実に増えているようだ。

 会員の皆さんに提案したい。間違いなく有効な活動を続けているこの「地デ研」存続に向け、寄付文化を開花させようではありませんか。皆さんの気持ちを届けていただければ、感謝感激雨あられの思いである。(T・O)


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