MEMBER'S SQUARE

旅ゆけば・・・

「写っ歩」同行記

大戸修二


参拝者の一団(華厳寺境内)
 カメラを携え散歩気分で旅に出る-。H氏が昔の同僚K氏を誘って始めたのが「写っ歩」と名付けた小旅行。「行ってみますか?」と私にもお声がかかり、10月の月曜日、午前10時半に待ち合わせ場所の岐阜県JR大垣駅南口で彼らと合流した。

 車に同乗して向かった先は西国三十三最終札所の華厳寺で、ナビに頼って1時間弱で到着した。写っ歩の目的の1つは写真を撮ることだが、それぞれが思い思いに撮ればよいというもの。H氏はファインダーを覗いたまま抜き足差し足状態で被写体に迫っていく。殺気のようなものを感じた私は、撮影する彼を撮った(=写真)。

 境内での撮影は40分ほどで切り上げ、向かった先は根尾川のやな場。「写っ歩」では地元の味を食することも目的の1つだという。鮎料理店で同店のフルコースを注文。丸々太った鮎三昧で、刺身、フライ、塩焼き、甘露煮など鮎は6匹、雑炊付きで3300円。実に美味しくお得でもある。縁側越しに清流が流れ、手前のコスモスが秋風に揺れる。粋なランチタイムを満喫できた。

 食後、突然「近所にあるはず」とK氏が言い出し、車を発進。目標は鉄道の廃線駅舎跡だという。脇道をぐるぐる探し回った。残骸らしきものは確かにあったが、確証が得られないまま十数分で切り上げとなった。こうした道草的な行動も楽しい。

 大垣駅前から車で出て往復約4時間半、のんびり、たらたら、アバウトな小旅行であった。誘われたら、次もぜひ参加させていただくつもりである。


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