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旅ゆけば・・・

~初めての1泊ツアー~

立山黒部アルペンルート

茂福隆幸

今年のゴールデンウイークに嫁のたっての希望であった「立山黒部アルペンルート」に行った。自家用車も検討したが、アルペンルートは北アルプスを貫き、富山県と長野県を結ぶ山岳観光ルートであり、乗り継ぎが多いことから、初めての一泊バスツアーに参加した。

JR大阪駅前に7時に集合し、バスに乗り込み長野県へ向けて出発。長野県へバスで行くのは数十年前のスキーバスツアー以来である。初日は国内屈指の避暑地として有名な上高地で約1時間半の散策をしたが、所々に雪が残り、川と原生林と北アルプスの絶景など、久し振りに自然に囲まれ身も心も洗い流された気がした。宿泊地は白馬八方の小さなホテルで、夕食はおいしいとは言えなかったが、露天風呂は最高であった。

2日目は6時起床で、バスに乗りアルペンルートの入り口の扇沢駅に着き、そこから関電トロリーバスで大町トンネルを抜け黒部ダムに到着した。この大町トンネルは映画「黒部の太陽」の題材になった工事現場だそうで、当時の土木技術においては大変な工事であったと思われる。また、黒部ダムは高さ186m、長さ492mの日本最大のアーチ式ドーム越流型ダムで、大自然の中の壮大な建造物であり、資材や重機の搬入、型枠、止水、コンクリート打設工事など、約60年前の土木工事と思えば当時の工事に携わった先人たちの苦労は想像を絶する。次に黒部ダムからケーブルカー、ロープウエイ、トロリーバスを乗り継いで立山室堂に着き、待望の雪の大谷ウオークを体験。5月初旬だというのに高いところでは約18mの雪の壁がそびえ立つ風景は一見の価値は十分にあった。そこから高原バス、ケーブルカーを乗り継ぎ立山駅に着き、バスで帰路についた。

今回の旅は初めてのバス旅行で、途中の乗り継ぎも多く少し疲れたが、壮大な大自然と、それに立ち向かった先人の土木技術の結集である壮大な建造物を見ることができ、思い出残る旅となった。


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