まちづくりと私

NTTインフラネット(株) 奥村一郎

「地球というこの大地に何か形のあるものを残したい」。このような思いから私は大学で土木工学を専攻し、会社(電電公社〜NTT)でも通信用地下設備、即ちマンホール・管路・とう道(通信ケーブル用トンネルのことです)の計画・建設などに携わってきました。「都市の地下」は、橋や道路・ビルなどと違って地上からは見えにくい場所ではありますが、私なりに、電線類地中化・防災ネットワーク構築・IT化など情報通信という観点から「まちづくり」をずっと続けてきているのでは、と思っています。

また、昨年度から地域デザイン研究会に入会させていただき、分科会・講演会・現地シンポジウム(智頭町)などにも参加させていただきました。これらの中で「まちづくり」には種々の視点が必要であり、しっかりしたビジョンを持って進めて行かなければならない非常に大きな仕事だと感じています。

「みらい工房に応募しようぜ!」私は川西市にもう15年間住んでいますが、今まで自宅と大阪などの職場との往復ばかりで、川西市の現状・将来などを考えたことはほとんどありませんでした。ところが、ジョギング仲間のこのひと言がきっかけとなって「私の住む町のまちづくり」へも違った関与が出来るようにな川西市役所主催の「川西みらい工房」は、川西市に関連する企業・学識経験者・各種市民団体及び住民などが混在したメンバーで構成され、「川西市の未来を語ろう」というものです。この工房の一員になって市を南北に貫く猪名川の川沿いをたどり、不法ゴミ捨てや護岸工事の現状を見ました。また、色々な活動に携わる人々の話を聞き、新しい試みを行っている小学校や、ケアハウス・特別養護老人ホーム、さらにゴミ焼却場なども見学させていただき、市の概要をつかむことができました。

「みらい工房」は、「自分の住むまち」が今どうなっているのか、それに対して、自分が何をできるのか、何をしなければならないのか、を考えさせてくれる機会を与えてくれました。川西には猪名川という清流があり、緑もあり、これを市民皆で守っていかねばならない、我々の子供たちに引き継いでいかねばならない、と強く感じました。

さらにこの「みらい工房」終了後には、川西市総合計画審議会の委員にも加えていただき、今後10年間の川西市総合計画策定に参画することができました。この審議会活動を通じて、私は都市計画(まちづくり)に市民が当事者として参加していくことの大切さを実感しました。

今日も、日曜朝恒例のジョギングで近くの一庫公園に行ってきました(=写真)。ここは猪名川上流の一庫ダム建設に伴い生まれた知明湖と知明山を中心にした公園です。山と水に恵まれ四季それぞれに美しい私の大好きなところです。先日、東京に転勤になったジョギング仲間の一人が「川西は周囲に緑があり、セミや鳥の声が聞こえる。やっぱり川西は落ち着いて良いなあ」と、しみじみと話していたのが印象に残っています。

このような美しい自然を生かしつつ、市民にとって住みよい「まちづくり」に取り組むことが大切だと思います。また、このように私に地域へ目を向けさせてくれた仲間たちとの付き合いを大切にし、今後も積極的に仲間づくり・まちづくりに努めていこうと意気込んでいます。

最後に、なつかしい名文句をどうぞ。

『だから○○国民諸君、国家が諸君のために何をなしうるかを問うのではなく、諸君が国家に何をなしうるかを考えよ。(以下略)


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