ロンドンの旅

西大阪高速鉄道久保田 晃司

皆さん、ご無沙汰しております。

久しぶりの投稿ですが、昨年の夏に家族でロンドンに行ってきましたので、少し古い話になりますがそのときの印象を書かせていただきます。

ロンドンは、一都市滞在で非常に多様な楽しみ方ができる都市で、圧倒されそうな歴史と伝統が随所にあり、また新しい街がそれとく融合し、手入れの行き届いた広々とした公園の動植物が癒しの空間をつくっている、といった感じです。また、鉄道や車で30分も行けば、そこには牧草地帯が広がり、農園風景が現れます。ロンドンの周りのこうしたグリーンベルトは、新規開発を抑制すために農地として残すことを義務づけられた空間です。その先には、歴史に彩られた様々な顔した街があり、そこの建物群には単に保存されているだけでなく、歴とした生活感があります。

私の旅は、ロンドンに7泊し、2日は列車で南東のドーバー、カンタベリー、南西のソールズベリー、バースへ行き、2日はレンタカーで北西部のウィンザー、オックスフォード、ストラットフォード・アポン・エイヴォン、コッツウォルズ、あとの3日はロンドン市内で過ごすというものでした。


コッツウォルズの風景

郊外の観光スポットで最近よく紹介されているのが、コッツウォルズです。コッツウォルズは、ロンドンの西約200kmのところにある丘陵地帯で、大きなランドマークや歴史ゆかりの地があるわけでもない、小さな村が点在している平凡な田舎といったところです。それでいて観光名所になっているのは、そこの自然や静けさの中に何か人間共通の原風景を感じるからでしょうか。少し言い古された「癒し」という言葉がぴったりくる感じです。ライムストーンの家並み、それを包み込むような緑や小川が実に美しい。写真で少しは伝わるでしょうか。

コッツウォルズの外縁にオックスフォード、ストラットフォード・アポン・エイヴォンやバースといった街があります。オックスフォードのカレッジや、これらの街の聖堂が映画「ハリー・ポッター」の撮影に使われていることも人気の原因でしょう。この点ではうちの子供も満足しておりました。

ロンドン市内は、地下鉄網の発達やバスサービスの充実により移動は実に便利です。平日の朝夕でも日本ほどの渋滞は無いように見受けられました。市内の道路は狭く、信号制御も車優先という訳では無いので、車中心のビジネスには不向きのようです。ただ、見通しの悪い交差点の右左折でも車はスピードを緩めないので、歩行者はボゥーとしていられません。自己責任の感覚の強さでしょうか。


建設が進むシティー地区

ロンドンは、1980年代後半から人口が増加に転じているとのことで、シティーやカナリー・ワーフなどの地区においてビジネス拠点として高層建造物の建築が進められています。こうした動きと歴史的街並みの保存、活用という相反するテーマにどう取り組んでいるのか、非常に興味のあるところです。征服者の国の街並みがうまく保存されていることを日本の街並みと比較することには抵抗感がありますが、人類の大きな財産であることは間違いありません。

最後に、イギリスは食べ物がまずい、とよく言われますが、フレンチ、イタリアン、中国、タイ、日本と様々な食文化が入り込んでおり、それぞれが本格的なので、かえって味覚が洗練されていのではないかと思えるほどです。パブのイギリス料理も私にはなかなかうまかったですよ。

記憶が薄れつつあり雑ぱくな感想になってしまいましたが、ご容赦ください。細かい話は、またお目にかかったときに・・・。


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