ペンリレー

社会復帰しました

(株)ラスコジャパン 白井良夫

 昨年12月末に大阪を離れ、横浜の我が家に戻り、早いもので5カ月目に入りました。最初は毎日が日曜日を決め込み、好きなことをしながらのんびりと過ごさせてもらいました。この間、長男(=絵の道でなんとか生活しています)の住むフィレンツェを夫婦で訪ねたりもしました。 しかしながら元来働き者というよりも真性貧乏性のため、結局は今春から早々に社会復帰することになりました。皆様には十分ご挨拶もせずに失礼しましたが、ご無沙汰のお詫びを兼ねて近況報告させていただきます。

◎LOHAS的生活へのあこがれ

 来年還暦を迎える年に短い期間ではありましたが、あこがれの「毎日が日曜日」を送りながら、今後の人生につき考えてみました。大げさな表現を使わせてもらい恐縮です。近頃、日本でも身近に言われるようになった「LOHAS(ローハス)」ですが、ご承知のように、"Lifestyles Of Health And Sustainability"という英文の頭文字からつくられた略語です。その意味は「人間の健康と環境の保護を最優先し、持続可能な社会のあり方を追及する、新時代のライフスタイル」ということです。

 要は、省エネやリサイクルを心がけたり、自己治癒力で身を守ったり、自己啓発に心がけたり、スローなエコライフがLOHAS的な暮らし方のようです。時代的背景には大量生産・大量消費により便利・豊かさを手に入れる一方、1990年代以降、環境汚染・地球温暖化・資源の枯渇の恐れ等の深刻な問題が増大してきたことがあります。

◎私にとってのLOHAS

 海外旅行にはほとんど縁がない私ですが、息子のお陰で二度イタリアに行きました。イタリア人は経済数値とは違って日本人よりも案外豊かではないか、そして生活をうまくエンジョイしているように見えます。日本の建設業で一例を上げれば、機能優先の人を近づけない河川が最近では親水型の護岸に整備されるケースが多くなっています。「ものを大切にする暮らし」「自然に親しむ暮らし」「皆と一緒、よりも個性を大切にする考え方」「家族や人のつながりを大切にする暮らし」などいろいろと考えるようになりました。急速な経済成長との引き換えに、日本が失ってきたものが意外に多いと感じているのは私だけなのでしょうか。 再就職先の潟宴Xコジャパンは木橋やデッキ・木道のメーカーで、特に環境に優しい基礎工法が特徴です。愛知万博の森林体感ゾーンや世界遺産の知床国立公園にも採用されました。もう1つの勤め先の田中建材鰍ノは耐久性を追及した木チップの舗装材があります。国交省はじめ各方面から技術賞をもらい今注目されている技術で、環境対策に優れた商品と期待されています。微力ですが、仕事を通してLOHAS的考えが少しでも実践できればと願いながら社会復帰しましたこと、ご報告させてもらいます。


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