問題点など激論

 通常総会(5月26日)の終了後に、激論会「問題を明らかにする」が行われた。行政の取り組みや人材問題、官と民の関係性、まちづくりとNPOなどについて、日頃の個々の思いを語り合おうというものだった。1時間半にわたる意見交換だったが、具体的な方向性や改善策が明確になったわけでもないため、今後もテーマを絞った議論の場を設けることを確認した。激論会では多義にわたる発言をいただいたが、紙面の関係上、激論会の一部を報告する。

●官(行政)の取り組み・民との関係性

行政(官)はだめだと指摘されがちだが、どこが、どのようにだめなのか?

▽官は情報共有力に欠けており、民に比べて非効率。今年度の成果が次年度に生かされない

▽官と民の関係性から言えば、官は上の位置づけであるべき。官にはその努力が不可欠

▽官の組織方針が不明確。管理部門の肥大化が原因しており、仕組みを何とかすべき

▽行財政改革を進める中で官は短期重視の傾向にあり、中長期展望に欠けるようになった

▽金儲けに関係しない仕事を行政がしてきたはずだが、何がなんでも黒字で回る方向に変えようというのが問題でもある

▽大阪はもともと町人のまちで、民主導だったはずが、いつの間にか官主導になり、本来の守備範囲が変わった

▽役所の肥大化によって、本来は民の仕事だった守備範囲を官が取り上げてしまっている

▽官の姿勢がボトムアップからトップダウンへと変わり、そのうち首長のマスコミ受けを狙うような発言が多くなった

●人材問題

 前の時代はよかった、楽しかったという話になりがちだが、次代を担う人材は育っているのか、どうしたら育てられるのか?

▽正社員になれるレベルの人材が不足している

▽10人のうち3人程度は、有能な人材はいる

▽役所にも住民にも動く人はいる。これらの人材をうまく絡ませれば、役所を動かせる。

▽大卒・高卒両方を雇用しているが、高卒で優秀な人材が面白い

▽大卒者はあらかじめ失敗しないようレクチャーされている感じで、そこから抜け出せない。縮こまっている

▽採用側の資質にも関係するが、組織のあり方に賞味期限を設けるべき。10年前と同じでは人材も育たない

▽若い人もきっかけさえあれば、意欲的に動くはず

▽土木分野は長期低落傾向の中で若い人材が来なくなる。とくに談合問題がある限り、優秀な人材は行きたがらない

▽土木は組織で仕事をする仕組みだが、ダーティーなイメージが広がりすぎると10代の進路にも影響する。層が薄くなるとまちづくりにも影響する

▽まちづくりに関わる若手組織を、行政が育て上げるべき

▽大学生を見学会企画などで呼び込み、まちづくりの面白さを教えていくべき


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