「地域公共交通」構築をコーディネート

〜河南町パートナーシップ事業〜

 地域デザイン研究会では、平成21年度後半から「河南町地域公共交通調査・研究パートナーシップ事業」を行っている。委託事業とは異なり、役割分担を含む協定書により行われる。基本的には、役所は経費の負担と情報提供、NPOは事業の推進、情報収集、情報提供など。まったく新しい試みで、まだいろいろ問題もあるが、これがうまくいけばいろんな場面でこの仕組みが適用されることが期待される。

 平成21年度は、大阪府都市交通課、河南町、NPO地デ研で検討会議を開き、河南町の交通のおかれた状況、調査の進め方について検討するとともに、交通に関する住民アンケートを実施した。

 河南町の全所帯の約3分の1に相当する2,000人へのアンケートに対し、990人から回答があった。その結果は、路線バス、福祉バスを含む地域公共交通の充実を強く求めるものであった。その傾向は、高齢化が迫っている昭和40年代以降に開発された大規模団地において特に著しく、自由意見の書き込みも回答者の半数を超えていた。

 アンケートの結果とその評価、地域公共交通に関する地デ研からの提案について町議会に説明したが、その反応は大変好評であった。

 平成22年度は、同じくパートナーシップ事業として、21年度の結果を踏まえ、地域公共交通をどのように構築するか、システムと利用の両面から、地域住民とともに検討する場を設け、コーディネートしていくことになる。大変難しい課題ではあるが、地デ研の持てる力を発揮して成果を得ることが期待される。

 会員の皆様のご支援をお願いします。

(事務局 鎌田 徹)


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