私のスケッチ帖 (18) 金田徳蔵

「路面電車のある街」X VII

函館市電 湯の川温泉 電停

 江戸から明治へ、日本の近代化の歴史は、北海道の最南端の地「函館」にも大きな変革をもたらした。安政6年(1859年)に横浜、長崎とともに国際貿易港として開港、津軽海峡を隔てての本州との連絡の玄関口となり、軍事的な拠点、北洋漁業の基地として発展し、国土的に重要な拠点となってきた。

 路面電車は、明治30年(1897年)東京都電と同じく馬車鉄道として開業している。したがって、軌間は都電と同じ1372mmである。58‰の急勾配の区間が青柳町〜谷地頭間にあり、鉄ちゃんにとって見逃せない路面電車である。絵の「湯の川温泉」電停前には足湯があって、常に通行人が入れ替わり足を入れている。


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