2.大阪市の都市開発の方向

大阪市 岩本康男


人口集中地区図→拡大図

 アンニョンハシムニカ

 大阪市は、非常に面積の狭い都市でございまして、自然、歴史、文化に恵まれました関西 area の中核でありますが、人口は、都市圏全体で1,600万人の内、大阪市は260万人という、非常に多核、郊外化したところであります。大阪市のareaはこれぐらいであります。

 都市の活力を支える、大きな戦略が二つあります。一つは都市の人口であります。もう一つは、働く場、雇用の機会であります。今から、大阪市の二つの姿をお見せします。 


大阪市従業人口密度図→拡大図


大阪市常住人口密度図→拡大図

 これは、大阪市の雇用の分布図であります。mesh data です。

 夜間の人口分布はこれです。これを見てもらったら分かりますように、中心部は随分夜に空洞化しています。

 おそらく世界で最も多く動いているであろうと思われます。

 大阪市の一つの施策としましては、この空洞化した都心に人口を呼び戻すことであります。

 人口よりももっと深刻なのは、経済でありまして、現在、関西での失業率は、6.1%と我が日本では最も高くなっております。

 その理由は、関西の産業が、鉄鋼、造船、化学等の大規模な装置型製造業が多かったわけでありますが、それが、海外に行ったりして、空洞化してしまったわけであります。 これに対しまして、情報、通信、bio-technology、国際金融等の新しい産業への転換が不可欠でありますが、それが、なかなか時間がかかります。そういうことで、現在大阪市では、都市観光といういますか、都市文化といった、集客都市を目指しているわけであります。

 現在、大阪市内に通勤とか通学という定常的な流入者の他に、1日53万人のvisitorがあります。このvisitorが市内で使うお金は、市内の総生産の約10%に達します。こういう集客は、Hotelあるいは、鉄道、Taxi、飲食店等、非常に幅広い雇用を生み出しますし、また、都市の美しさといいますか、美観、景観にもPlusに働くわけです。

 大阪市で進めておりますprojectは、二つに分けますと、一つは、都心部でのproject 、もう一つは、Bay-areaと申しておりますが、海に面したところでもprojectです。


大阪Business Park


大阪Dome

 都心部は、お城のそばにございます、大阪Business Parkの開発です。

 それから、最近で言いましたら、大阪Domeです。野球場で、5万人の観客が収容可能です。しかし、大阪の球団は非常に弱くて、2万人も入れば十分でございます。


大阪港


Cosmo Square


Universal Studio Japanの完成予想図
UNIVERSAL STUDIOS,INC.提供

 それから、もう一つは臨海部、海に面したところの開発です。こういう新しい島を造成して、そういったところに、集客施設を造っているわけです。完成すれば、こういうまちになるわけであります。今そういったBay-areaの現況を申しますと、こういう風に、関西では非常に高い、252mのbuildingがあり、こういう状況です。

 いま、大阪市で進めております最大のTheme Parkをご紹介します。それは、ここに示します、Universal Studio Japanです。Hollywoodとか、FloridaにありますようなUniversal Studioを大阪にも誘致します。総額日本円にしまして、1,700億円の事業でありますが、大阪市では、そのうち25%を出資しております。これを、大阪市が出すことによりまして、Bay-areaの起爆剤として、たくさんの産業立地が進むことを大いに期待しております。それと、関西は、文化的資産が多いわけですから、businessと観光をsetにした国際的なConvention Cityを目指したいと考えています。Universal Studioは2001年の春にできますので、どうぞ、大阪においで下さいませ。


入国外国人数(大阪)→拡大図


四天王寺Wassail

 大阪には、現在10万人の韓国・朝鮮籍の方が住んでおられます。また、大阪に来られる方は、Asiaのからの方が圧倒的に多いわけです。例えば、1997年に大阪に来られたかたが、全部でこれだけあるわけですが、色を塗った、ここの部分が、Asiaから来られた方です。

 また、韓国と大阪では密接に文化的に繋がっていると思います。大阪は11月3日に、四天王寺Wassailというお祭りがあるわけですが、こういう風に、韓国の文化が、お祭りとして紹介されています。こういう風にチョゴリの服装をして、楽しんでおられます。

 最後に21世紀は、国と国との交流よりも、都市と都市の交流、あるいは地域と地域の交流が中心となると考えられます。

 釜山港と大阪港は姉妹港の関係であります。それぞれ、Number 2の都市として、同じ課題を持っていると思われます。今後一層交流を深めて、お互いの都市問題の解決や、魅力の向上に役立つものと大変期待しております。

 カムサハムニダ。


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