平峯代表より挨拶

 地域デザイン研究会の代表をしています、平峯と申します。大阪府の土木部長を退官いたしまして、阪神高速道路公団を経て、現在は大阪のMonorailの会社の経営を任されています。

 今回、釜山市の都市計画に携わっている皆様方、専門家の皆様方とこのようなSeminarを開くことができましたことは、大変に光栄でございます。市長を始め、お世話いただいた皆様方に心からお礼を申し上げます。

 地域Design研究会として参加をしていますが、Memberとその所属団体につきましては、お手元の名簿一覧表の通りでございます。

 以下「地域Design研究会」についてご説明申し上げます。

 日本の社会というのは、組織はもちろんですが、あらゆるものが縦割りになっていまして、その組織の中では、成員の能力が使えますが、外に対して閉鎖的であり、横断的に調整するということがきわめて難しく、かつ労力を要しています。これは、まちづくりでも、都市開発でも同じように言えることで、横断的な調整の場とか、情報交換の場がたくさん要るのが現実でございます。

 それでも、大阪としてもこのような街が出来上がりましたのは、それぞれの立場の人が懸命になって努力した結果であろうと思っております。

 都市計画あるいは都市開発、またまちづくりには、次の三つが重要であろうと思います。

 一つは、それを実行する優れた人間がいること。

 二番目には、その人達が、豊かな構想力を持つこと。

 三番目にはそれを果敢に実行する実行力。

だろうと思っています。

 この前の二つを組織的に行う場というのが、「地域Design研究会」でありまして、都市開発とか、生活に関係のある、多くの組織からの自由な参加が基本であります。

 お互いが立場を離れて議論し、時には、自らの組織を痛烈に批判するということにより、自己研鑽をしながら、都市の問題について、研究し、それをまた行動に反映していくことをめざしています。

 今会員数は180人を超えていますが、各々が組織の中では、中心的な存在の人間が集まって、研究あるいは実態調査活動を行っている、大変Uniqueな団体であります。

 今日はこの中で、大阪を中心としたMemberが、これまでの都市計画あるいは都市開発、あるいは今後の方向についてご報告いたします。

 いつもの研究会と同じように、釜山の状況もおお聞きした上で、活発で且つ率直な議論と意見交換を致したいと考えています。

 皆さんからの、いろんな批判とか、あるいは異論が出ることを期待しています。その意味では、私たちも失礼を顧みず、積極的に話し合いたいと考えています。

 これからの都市計画あるいは、都市政策にとりまして、必要に応じまして、独自性あるいは個性というものが非常に重要になってまいります。従って、多くの地域の現状とか、考え方を経験し学ぶというのは、きわめて重要であります。

 その意味で、今日の韓国専門家との意見交換は、私たちにとって非常に大きな意味があると期待しています。

 最後にこのような機会がもてましたことを、改めて感謝申し上げますとともに、日韓両国ならびに、釜山、大阪の友好発展が図られますよう、心から祈念いたしまして、ごあいさつとさせていただきます。


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